谷川史子「草の上 星の下」

草の上 星の下 (クイーンズコミックス)

草の上 星の下 (クイーンズコミックス)

りぼん時代の作品のようなひたすらな熱い感情はなくても、充分な年月を経た愛情や、家族のあいだの複雑な思いなど、あたりまえの生活のなかで起こる波風にまっすぐにぶつかる谷川作品の登場人物たちの率直さは変わらない。
むしろ思春期を過ぎて、大切な存在がどんなに大切かをよく知ってしまっているであろう彼女達だからこそ、描かれるものもより繊細に、皮膚感に近くなっている気がする。


ついでに今月のクッキーに載っている「星空スイマー」も読んだ。
谷川史子さんの主人公って基本的にボブカットな印象があるんだけど、今回の黒髪ボブの子はちょっと変わったキャラクターで新鮮だったな。
そして、谷川さんの名前は最近色々な雑誌で頻繁に見かける!以前はもっと寡作な方という印象だったのでうれしいこと。次の本も楽しみ。